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令和6年度「トライやる・ウィーク」中学生の地域体験活動!

令和6年度「トライやる・ウィーク」中学生の地域体験活動!

トライやる・ウィークについて

平成10年より実施されている、兵庫県独自の取り組み「トライやる。ウィーク」です。

KS Factoryでは受け入れ2年目!

中学生も、学校も、受け入れ先も。みんながドキドキ・ワクワクの1週間です。

今年の活動報告まとめましたので、是非最後までご覧ください〜。

トライやる・ウィークとは?

「トライやる・ウィーク」とは、
学校・家庭・地域が連携し、「心の教育」の充実、「生きる力」の育成を目指し、平成10年度から実施されている、兵庫県独自の取り組みです。

市内の公立中学校・特別支援学校中等部の2年生・義務教育学校の8年生が、福祉体験、職業体験、地域文化体験など様々な体験活動に取り組みます。

※以上 西宮市役所HP内 教育委員会より抜粋

西宮市役所HP 教育委員会

加古川市HP 加古川市教育委員会事務局

対象者、対象事業所

対象者は兵庫県に住んでいる中学2年生・義務教育学校8年生です。

加古川市のそれぞれの校区内の範囲で、活動を行います。

対象事業所もジャンル問わず、幅広くあります。

職業体験活動
製造、販売、美容院、理髪店、飲食店、保育園、幼稚園、小学校、建設会社、市役所関係など

福祉体験活動
社会福祉協議会、社会福祉施設など

文化・芸術創作活動
木工、茶道、編み物など

その他の活動
環境調査活動、地域交流活動、ミニ国際交流など

簡単に言えば、スーパーで品出ししたり。美容院でアシスタント業務をしたり。
図書館で受付や本の片付けをしたり、と。

様々な職種を1週間、社会に出て経験をするというイメージです。

その中でもKS Factoryは去年と同様、
木工の製作活動として中学生を2名受け入れることになりました。

実施内容

体験する職種によって、スケジューリングも内容もさまざまです。

KS Factoryでの5日間の予定↓

月曜日:オリエンテーション、掃除、レジン製作
火曜日:掃除、寄せ木アート製作、父の日ギフト製作
水曜日:休み
木曜日:掃除、レジン製作、寄せ木アート製作
金曜日:掃除、製作完了、撮影、ラッピング

ざっくりですが、このような感じで予定を組みました。

店休日があるところは、その日は中学校へ登校して作業を行います。

KS Factoryでは水曜日が店休日でしたので、
2名は朝から学校へ登校。プール掃除をしたそうです。

「しんどかった〜。事業所の方が楽しい!」と言ってくれました(笑)
そう思ってもらえて何よりです。

両親や先生ではない大人とまずは交流すること。

挨拶はもちろん、
コミニュケーションの大切さやモノ作りの楽しさを分かってもらえたら

と思い、どんな生徒さんにも積極的に取り組もう!と伝えました。

令和6年度の活動内容

【1日目:月曜日】
・オリエンテーション、掃除、レジン製作

オリエンテーションでは、レジンの取り扱い注意点の説明を。

・稀にレジンアレルギーがあること。
・適当に計量すると成功しないので、丁寧に計量し使用すること。


午後からは早速製作開始。

レジンの計量の難しさを実感しながら、
どんな色にしようかと悩んでみたり、楽しんでくれました。

それぞれが選んだイニシャルのモールド(型)へ流し込んで1日目終了。

【2日目:火曜日】

午前中は寄せ木アートで、どんなペン立てにするかの展開図作りから。

実際の大きさとマスの計算をしながら時間をかけて書き上げました。

次は「父の日ギフト」として、イラスト刻印ラウンドボウルの製作に。

最初は「恥ずかしい〜」とか「プレゼントなんてあげたことない」とか色々言ってましたが(笑)

日頃自分達が当たり前に生活できているのはお父さんとお母さんのおかげやろ?!
と母親の立場である私の熱いお説教に耳を傾けてくれたので(笑)

なんだかんだ言いながら
「お父さんいつもありがとう」とメッセージを書いてました。

なかなか日頃から素直に気持ちを伝えられなくても、特別な日だからこそ伝えられる。

それが母の日や父の日などの記念日の良いところだなって思うんです。

午後からは展開図を見ながら寄せ木アートの組み立てに入ります。
同時進行で父の日ギフトのラウンドボウルへ刻印も行いました。



やっぱり手書きっていいですよね。

味が出るというか…温もりがあるというか…

イラストが上手いとか下手とかではない、気持ちの伝わる作品になりました。

【3日目:水曜日】
休み。中学生は学校へ登校。

【4日目:木曜日】
イニシャルモールドへ流したレジンが硬化しているのを確認して、
型から外して研磨作業を行いました。

型を使うと綺麗な形に固まりますが、どうしてもバリが付きやすいです。

なので手触りがなめらかになるように、粗い目のペーパーでヤスリがけをしていきます。
番手を上げながら丁寧に、黙々と作業を進めることができました。

途中で「はぁ〜っ」とため息つきながら研磨作業を行う気持ちはとても分かります(笑)

大きな作品ほど、研磨作業は大変なものです。
半日かかることもあります。

寄せ木アートでは完成した作品にオイルを塗りました。
まずは一度塗り。乾燥させてから2度塗りをしました。

より強度が増し、長く使えるものになるからです。

どんなものでも、手作りは時間がかかります。
ひとつひとつの手間が作品のクオリティを上げるひとつなんですよね。

手作業で作る、モノづくりの大変さを分かってくれたのではないかと思います。

削り終わったあとは仕上げに。

削った後の表面をぷっくりさせる為に、UVレジンを使ってコーティングしていきます。



こちらもひとつずつ緊張しながら、レジンを乗せていきました。

大胆すぎるとレジンがこぼれてしまい、一度拭き取ってやり直し…
なんて失敗も繰り返しながら完成まで頑張りました。

【5日目:金曜日】
最終日のこの日は全ての作品の仕上げでした。

イニシャルキーホルダーには金具をつけて完成。

寄せ木アートは3度目のオイルを塗って乾燥させて完成。

父の日ギフトのイラスト刻印ボウルはラッピングをしました。

どれもこれも、初めてとは思えないくらい上手に作ることができました!

Mさん製作 ペン立て



Yくん製作 ペン立て



Mさん製作 イニシャルキーホルダー



Mさん製作 イラスト刻印ボウル



Yくん製作 イニシャルキーホルダー・イラスト刻印ボウル



初めてのレジンクラフト

2人とも初めて触れる「レジン」

まずはしっかり取り扱いの説明と注意点から。

まれに「レジンアレルギー」が出ることもあるので、
レジンに触れる時はゴム手袋をつけること。

手に付いてしまった場合はすぐに手を洗うこと。

など細かく説明させていただきました。

何を作るにも、2液性レジンの難しいところは計量

レジンの種類にもよりますが、私たちが使用しているものは
3:1で配合するので計算してから計量します。

合わせてからもコツが続きます。

気泡が少しでも入らないようにゆっくり丁寧に混ぜること。

A液とB液がしっかり混ざらないと硬化不良などの失敗につながるので
こちらも丁寧に行うことを気をつけました。

性格的に「めんどくせ〜」と言ってしまうタイプでしたが(笑)

お客様にお金をいただいて商品を提供することを意識して作ってみてね。
と言っていたので、不器用ながらも丁寧に混ぜていました。

まだまだ序盤。

1回目には、好きな色味を付けて流し入れました。
それぞれのカラーが出る、可愛い色味になりました。

硬化すると2回目の流し入れ。

また正確に計量を行い、透明を流し入れて厚みのある
イニシャルを製作しました。

しっかりと硬化したのを確認して、
型から外して周りのバリ取りです。

手触りをなめらかに、綺麗な作品にするため、
低い番手のペーパーから始めて削りました。

この作業は好きだったみたい(笑)
とても上手にできました。

それからUVレジンを使ってぷっくりコーティング。

何回にも分けて少しずつぷっくりさせていきました。

UVレジンは2液性レジンとまた違った注意点もあるので、
難しいと言いながらも楽しんで製作することができました。

Mさん製作



Yくん製作



どちらも初めてとは思えないくらい、
しっかりした艶々のイニシャルキーホルダーを作ることができました!

オリジナルのイニシャルキーホルダーが気になる方はこちらから

恥ずかしがりながら作った「父の日ギフト」

「今まで父の日にプレゼントとかあげたことない」
そんな2人の言葉から始まったこの企画。

KS Factoryでは、
自分で描いた似顔絵やメッセージをそのまま刻印できるグッズを
注文、購入できます。

今回は自分達で描いたお父さんの似顔絵とメッセージを
ラウンドボウルに刻印することにしました。


まずはイラストを描くところから。

2人ともなかなかペンが進まず、
何て書けばいいのか…と恥ずかしがっていましたが(笑)

なんだかんだ素直に「いつもありがとう」と描いてました。

シンプルだけど、なかなか恥ずかしくて言えない。

この一言に詰まっている感謝の気持ちが伝わればいいなと思いますね。

描いたイラストをレーザーで刻印することによって、
消え褪せない、思い出の品になりました。

普段はなかなか言えない感謝の気持ちも、
父の日だからこそ伝えられるんじゃない?

と言うと「頑張って渡します」と前向きになってくれたことが
嬉しかったですね。

その後のお父さんの反応がどうだったのか気になります(^ ^)

イラスト刻印 刻印ギフトを詳しく見たい方はこちらから

日頃お世話になっている中学校へ

自分たちのイニシャルキーホルダーとは別に、
学校で日々使っているクラスの鍵に付けるキーホルダーも作ろう!

と言うことで数字のキーホルダーも製作しました。

学年カラーのを自分たちのイメージで作るところから。

それぞれ少し違ったオリジナル感が出て良いなと思いました。



こちらもぷっくり仕上げで可愛い見た目に。

見に来られていた先生も「かわいい〜!」と喜んでもらえたので、
是非クラスで使ってほしいなと思います。

その他 イニシャルキーホルダーはこちらから

展開図から作った、こだわりの寄せ木アート

寄せ木アートとは何か?

天然木材が持つ、異なった材色や木目を生かしながら寄せ合わせたり組み合わせて、幾何学模様や特殊な模様を作り出します。

それらを削り、取手を付けて引き出しにしたり、小箱にしたりと装飾する手作りの木工芸品のこと。


ひとつひとつ異なる木材を組み合わせて、
自分の発想とアレンジ次第で何でも作れるのが楽しいところ。

時間をかけて展開図から書いて製作しました。

2人とも「ペン立て」にしましたが、
頭の硬い私では考えつかないアレンジもあって感心しました。



Mさんは表の見える側に、
自分のイニシャル「A」を寄せ木で表しました。

底面にはかわいいスマイルが(^ ^)



たったこれだけ…?
と思うかも知れませんが、

子どもたちの頭は驚くほどの柔軟性を持っていると感じました。

新しいアイデアだったり、常に新しい方法で物事を考えることができます。

彼女たちの想像力豊かなアイデアを考え方は、
私たち大人に必要不可欠な存在です。

大袈裟かも知れませんが、
未来の世界をより良くしていくためにも、
彼女たちの豊かな発想力は大切にしていかないといけないと感じました。

Yくんのペン立て



これはお世話になっている先生へのプレゼントだそうです。

先生の机の上に場所を取らない感じで。
としっかり省スペースまで考えれらていて感心しました。

先生は喜んでくれたでしょうか?
こちらもまたお話伺ってみたいですね〜。

まとめ

トライやる・ウィーク受け入れ2年目。

去年とは全く違うタイプの生徒さんたちで、
初日は「5日間どうしよう…」と思ってしまうほど消極的でしたが

たった5日間、なんなら1日休みだったので4日間の間に
子どもたちの成長変化を目の当たりにすることができました。

最初はどんなことでも不安だし自信もない。
それでも前向きに挑戦する姿勢や、自分の能力を試す姿勢を見せてくれました。

また不安な時には、友達同士で助け合い、話し合いながら協力して作業することもできて
新たな友情や関係を深めることができたと思います。

トライやる。ウィークを通して、
子どもたちの柔軟性や発想力の素晴らしさに感動しました。

これからも大人に縛り付けられることなく、
自由な発想で前向きに物事に取り組んでいってほしいです。

私も5日間で大変学ばさせていただきました。

中学生のお二人、先生方、
ありがとうございました!


また毎年も受け入れられるよう、私も精進します!

刻印グッズ 刻印ギフトを詳しく見てみたい方はこちら

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